Gradient

FSMについて

​非破壊検査とは機械部品や構造物の腐食や亀裂などの損傷を、放射線や超音波などの性質を応用し、対象を破壊することなく検出する技術である。

FSM(Field Signature Method)は金属に生じる腐食や亀裂などの損傷を検出する非破壊検査方法であり、一般的には電位差法として知られる検査方法のひとつである。現在FSMは、発電所や各種プラントにおける配管の腐食や減肉のモニタリング・スクリーニング検査に適応されており、絶大な効果をあげている。

FSM基本原理

FSMは、鋼材など導電性を有する検査対象物に一定の直流電流を印加して瞬間的に電場を形成し、その電場内の特定箇所の電位差を計測し、その

計測値から損傷の程度を特定する非破壊検査手法である。

測定部位に減肉や亀裂が発生すると、その部分の電気抵抗は大きくなる(電気が流れにくくなる)。

測定する電位差はオームの法則に従う。

電位差(V)= 電気抵抗(R)× 電流(I)

一定の直流電流(I0)を供給した場合、電気抵抗の上昇に伴い電位差は大きくなる。図-1は対象部位に減肉や亀裂が発生した場合の電位差の変化を模式的に表したものである。FSMでは、対象部位の両端に取り付けられている2つの端子をセンシングピンと呼び、このセンシングピン間の電位差を測定することになる。 健全部の電位差をV0とすると、減肉や亀裂が生じた箇所の電位差V1は、V0よりも大きくなる。電位差の変化率を計測することにより、検査対象物の減肉あるいは亀裂の発生・進展を検出するものである。損傷の検出だけでなく、その程度・大小 を定量的に評価することができる。​

​図-1
図1.png
​センシングピン
Vは上昇 Iは一定